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Forestier

眠りに放つ

Posted by 蘇 芳 on  




濡羽色の髪を
ゆるい風に預けて
窓辺にうつむく項


徒に触れると嫌がる
眠れる君の頬に挨拶を交わすと
吐息に纏わりつく
ダージリンの香が揺れた


囈言


微睡みの中にまで
持ってはゆけない 嘘を置き去りにして
隙だらけの夢に支配されながら
君は此処で
何を手放すのか















Draw

Posted by 蘇 芳 on  



翠緑の淵で手に触れた
野茨の棘にキスをする
一瞬の抗いに
唇を赤く滲ませても
何食わぬ顔で視線を合わせた

殊勝なふりをして
非道いな、などと
思ってもいないくせに
見透かしたように笑うのは
今に始まったことじゃない

観念するほどの至情
タチの悪い距離感
そんなものを侍らせながら
悪ふざけだよと
一変して引潮のように遠ざかる


読めない謀
暗黙の聖域

その境界を毀したら
いったいどんな顔をするだろう       
       







out of the blue

Posted by 蘇 芳 on   2 



唐突に囁く
優しい呪縛


気化した汗から漂う
ラベンダーの香


少し首を傾ければ
聞こえる心臓の音に
安堵する
距離


out of the blue


音の無い午后に囚われた
刹那という永遠




















十二月の流線

Posted by 蘇 芳 on   6 



空を見上げる癖は
行き場のない想いを
風に乗せるため

ほんの少しの澱みも
今は手離したい
そんな幼い願いさえも許しながら
そのまま歩いてごらん と、
否定もせずに佇む人

それが君の世界なら
後悔はないだろうと
耳に馴染んだ声が一拍置いて
ささくれた心を凪いでいく


なんだ

そう云うことか


ただ 誰かに
見ていて欲しかっただけだ


我儘に描いていく流線を
しばらくは此処で
その傍らで





                  shyness











to you

Posted by 蘇 芳 on  




目を閉じて
彼女の視界を真似てみる

耳をくすぐる葉ずれ
晴れ渡る空から降りた
大気の温度

こうして
ありったけの知覚に神経を澄ませて
一日の変化を測っているのか


光を失いながらも
明日が来ることが 当たり前のように
また
彼女は笑うんだろう

私とは違う
純粋な人

Happy Birthday, mom.